少子高齢化の影響を大きく受けているのが、大都市圏から離れた小さな町の現状です。
そんな少子化問題を抱える町の指導者が、少子化地域におけるジュニアスポーツの重要性を考えます。
ミニバスケットボールだけの状況ではないですが、バスケットボールを例にあげて考えて行きます。
田舎の小さな町でミニバスケットボールに出会い、大好きになって、小学生6年生まで頑張って練習してきても、中学校にバスケットボール部がない、もしくは廃部の危機という現実に直面しています。
ミニバスのルールでは、試合に出るには10人の選手が必要ですが、1年生から6年生までで10名というのがハードルになります。
各学年に2名いれば、12人になるので声かけを頑張ればどうにか集まる人数になります。
中学校ではどうか。
中学校となれば3年生までしかないので、各学年2名いても6名。3年生が2名在籍していたとして、最後の大会を終えて引退してしまうと、部員4名となって練習はもとより試合にも出られない状況に。
ミニバスの指導者として子供たちと関わっていく中で、6年間頑張ってバスケットボールをしてきた子供たちの希望が失われている状況は、「田舎の町なので仕方ない」では済ましたくない。
野球、サッカー、バレーなども同じような状況にあるそうだ。
何となく感じるのですが、中学校でチームスポーツを始める子供が減ってきている様な気がします。
なぜ?中学校でチームスポーツを選択しないのか
テレビで毎日のように世界で活躍する日本人スポーツ選手のニュースが放送され、日本人選手が世界で通用する事が子供たちの夢を後押ししている。
それは、大きな目標を掲げ、どんなスポーツをするにも一生懸命に練習してきた選手、そして多くの指導者が残してこられた成果で、すばらしい結果だと思う。
しかし、その功績が決して悪いというわけではないが、今、少子化に悩む小さな町のスポーツ事情に大きく影響をしていると考える。
おそらく中学校になると、部活動は必ず運動系か文化系を選択して取り組まないといけない。
小学生の時に何もスポーツをしていない子でも、運動部を選択する子はいます。そこから頭角を現して活躍する子もいます。そんな能力の高い子でも6年間経験してきている子と比べたら、始めは上手く出来ないのは当たり前です。
そう、当たり前なのです。しかし、そこにチームスポーツを始められない理由、二の足を踏んでしまう理由があると思うのです。
小学生の頃からやっている子たちの中に入っても、レベルの格差があるので入りにくいという気持ちがあるのではと思います。
ジュニア世代から
イチローや本田圭佑、田臥勇太を目指して練習する子供たち。
子供の成長する姿がうれしく、将来に期待し協力する親。
一生懸命な姿は都会、田舎は関係なく、日本でよく見かける風景。
しかし、その一生懸命な姿が見えれば見えるほど、みんなが同じ風に乗ってしまうというか、レールに乗ってしまうというか・・・
やっている子は、やめられない。
周りの人間は、入りにくい。
同じ方向を向いてしまうので、交わることがない。
その結果
少子化地域の中学校では、チームスポーツの部活動を選択する子が少なく、人数が必要な部活は成り立たなくなる。
私の考えすぎだろうか・・・
ジュニア世代から、親子、指導者共に楽しく協力し合って取り組んでいることは、決して無駄なことではなく、すばらしいことなのに、目には見えない門を狭くさせている。
近くの中学校を見ていると、バランス良く(何が良いバランスかがわからないが・・・)部活の人数を振り分ければ、各競技、部活としては成り立つだけの生徒数はいるように見えるのだが、現状、テニス部の部員がものすごく多いように見える。これは個人、もしくは中学校で同じスタートラインで始められる部活を選択しているという現れではないかと思う。
しかし、こういった流れは変えられないので、現状を理解して対策を考えないと、少子化地域のチームスポーツをする子供たちの中学校での環境が無くなってしまう。
こういったことは、実際のところ、都会、田舎関係なく確率の問題だと思うので、少子化の小さな町こそ、今まで以上に、各スポーツの普及活動を盛んに行って、人口に占めるスポーツ愛好者を増やして行かなければならないと思う。
スポーツの普及率を上げることにより、各スポーツの普及率もあがり、ジュニア世代からの選手育成、愛好者の確保につながるのではないかと思う。
結果、ジュニア世代から中学校に進級してもやりたいスポーツが続けられる環境ができあがるのではないでしょうか。
私たち、ジュニアスポーツに関わる人間は、特に今の子供たちを見るだけではなく、子供たちの先を見越した活動が重要になってくることを、選手、保護者と共有する事が大切です。
ブログランキングに参加しております。
良かったらバナークリックをして下さい。